元気・健康をつくる呼吸法

自律神経・ホメオスタシㇲの安定強化 自然免疫力 治癒力高める呼吸法

腹式呼吸には、リラックス効果がある

腹式呼吸によって得られる最大のメリットは、リラックス効果です。 たっぷりとお腹から息を吸い、ゆっくり静かに吐くことで副交感神経が優位になります。 副交感神経はリラックスしている状態で作用する神経ですが、腹式で呼吸すると、この副交感神経が活発に働くため、気分が落ち着いてきてリラックス効果が得られるでしょう。

腹式呼吸の横隔膜の動きは、内臓をマッサージします。
血液の循環・リンパ・ホルモン等の分泌と流れも良くします。


普段、無意識のうちに行われている呼吸ですが、深呼吸など意識して行う事もできます。腹式呼吸は、自律神経を調節したり、全身の筋肉を弛緩させることで様々なプラスの効果が期待されます。あらためてゆっくり、大きく呼吸をしてみることで、呼吸の大切さを感じてみましょう。 



◆胸式呼吸と腹式呼吸


呼吸は胸式呼吸と腹式呼吸に分けられます。一般的に、日中は息を吸うと胸のあたりが膨らむ、早く浅い呼吸の胸式呼吸を行っています。その一方で睡眠時やリラックス時は、息を吸うときにお腹の膨らみを感じる腹式呼吸を行っています。


右に肺の構造のイメージ図を示しています。肺は肋骨の間にある筋肉“肋間筋”と肺の下部に存在する“横隔膜”に囲まれています。胸式呼吸が肋間筋と横隔膜により空気を取り込むのに比べ、腹式呼吸は横隔膜の上下を主に使い空気を取り込みます。そのため、胸はあまり大きく膨らまず、肺に負担が少ない呼吸法といわれ、息切れや肺疾患の患者に対しては、治療とともに腹式呼吸の指導が行われています。
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◆腹式呼吸のススメ
お腹を膨らますイメージで、鼻からゆっくりと息を吸い込みます。
・吐くときもゆっくりと口から息を出すことで、良い腹式呼吸となります。


腹式呼吸ができない、どうすれば良いのか分からないという方は、特に息を吐くことに意識を集中すると、自然に腹式呼吸になることが多いといわれています。また、慣れないうちはあおむけに寝て行い、慣れてきたら座った状態・立った状態で腹式呼吸を意識して行ってみましょう。



◆ストレスと呼吸
ストレスが続くと、交感神経が過度に刺激されます。
ストレスは呼吸にも影響をあたえ、呼吸が非常に浅くなり、からだに十分な酸素を運べなくなります。その結果、すぐ疲れやすくなることや疲労感が続く原因となります。また睡眠時においては胸式呼吸が多くなり、朝起きても疲労感が残っているといった症状も現れやすくなります。



◆腹式呼吸により期待できるからだの変化
腹式呼吸は、肺への負担が少ないだけでなく、ゆっくりと息を吐くことで、自律神経を調節する(副交感神経を優位にする)働きや、全身の筋肉を弛緩させる働き、そして横隔膜を上下させ、腹圧が変化することによる便通を改善する働きなどがあると言われています。就寝前に腹式呼吸を数回して布団に 入ることで、自律神経を整え、落ちつかせる効果も期待できます。